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生地の素材の種類と特徴!洋服に多く使われる生地の取り扱い方法

2019.3.4

洋服を購入する時には生地の素材を確認して買うという方は少ないかもしれません。デザインや色、値段を見て服を選ぶ方が多いと思いますが、その服のお手入れが楽かどうかは素材の種類によっても違ってきます。

そこで、洋服に多く使われる生地の素材の特徴や、取り扱いの注意点などをご紹介します。普段着る洋服は、洗濯にも強く、シワになりにくい素材がベストですよね。
では、それぞれの素材ごとに見ていきましょう。

服の生地に多く使われる種類、綿の特徴

綿は服の生地に最も多く使われている素材で、衣類用の繊維の4割を占めています。

吸湿性があり、適度な保温性もあるため一年を通して使うことができ、強くて丈夫な素材です。洗濯も難しくはありませんが、洗濯で縮んだりシワになりやすく、摩擦で毛羽立つこともあります。アイロンの熱にも強いので、シワがついたらスチームアイロンを使って簡単に取ることができます。

通気性も良いため夏用に衣類やスポーツウェアにも活躍します。綿は天然素材で肌に優しく、肌触りも柔らかくて良いため肌着などのインナーウェアも綿は定番になっています。綿の繊維には熱が伝わりにくく放出されにくいという特徴あり、保温性にも優れています。

綿の中でもオーガニックコットンは、合成化学物質を使わない農地で、化学肥料を使わずに栽培された綿花で作られているので、生地のとしてだけでなく環境保護の観点からも人気があります。

ウール生地の素材は多くの種類がある

ウール生地は毛の一種で、羊毛のことを言います。繊維には伸縮性と弾性があり、保温性に優れているのが特徴で、冬用の衣類の定番でもあります。
水をはじく性質がある一方で湿気を吸収する性質もあるため、汗をかいても湿った不快感を感じることがありません。シワになりにくいのも嬉しい特徴のひとつです。

水洗いが難しいデリケートな素材でもあるため、家での洗濯ができないものもあります。水洗いができる場合でもやさしく手洗いをするようにします。縮んだり伸びたりしてしまうこともあり、摩擦によって毛玉ができやすく、扱いが難しい面もあります。
衣替えなどで長い間保管するときは必ず防虫剤を使用し、虫にも気をつけてください。

天然素材の麻と絹の特徴

麻は天然素材で肌に優しく、サラリとした触り心地で夏に人気の生地になります。

放熱性が高く、吸湿性にも優れているので暑い夏に最も活躍する生地でしょう。シワになりやすいですが、そのシワもまた麻ならではの良さを感じられます。
少しチクチクする感触がありますので、肌が弱い人には向かない場合もあります。

麻は比較的強くて丈夫な素材なので扱いも簡単な方ですが、洗濯でシワになりやすかったり色あせを起こすこともあります。汚れを落としやすいので水洗いができますが、生成りの場合は水洗いで白くなってしまいます。

絹もまた天然繊維のひとつで、美しい光沢があり、とても上品な生地です。

高級感があるので、絹から作られたブラウスやドレスはフォーマルにも活躍します。
軽くて滑らかな触り心地なので、肌に当てても違和感がありません。

ただし、絹はとてもデリケートな素材で、水に弱いという性質があります。家で洗濯をすることが難しいため、洗濯にはクリーニングを利用するようにしてください。
水に濡れた状態で擦れてしまうと生地の表面が毛羽立ったり、色落ちをすることもあります。また紫外線に当てると黄変する可能性もあります。

服の生地によく使われる合成繊維素材の種類

服の生地によく使われている合成繊維には、ポリエステル、ナイロン、アクロンなどがあります。これらは石油から作られていて、強くて丈夫で、扱いも簡単な素材になります。虫やカビにも強く、吸水性が低いので濡れてもすぐに乾きます。化学繊維の特徴でもある静電気が起こりやすいというデメリットもあります。

  • ポリエステル
    衣類に多く使われている素材のひとつで、強くて丈夫なので洗濯も気軽にできます。綿に混紡することも多く、ワイシャツやセーター、ユニフォーム、制服などに使われています。耐久性に優れていて、シワになりにくく縮むこともないため、日常着にも活躍する素材です。吸湿性が低く乾きが早いので、寝具などにもよく使われています。
  • ナイロン
    冬用のスポーツウェアによく使われている素材で、ウインドブレーカーやスキーウェア、冬用のアウターにも使われていることが多いです。衣類の他にも旅行カバンやリュック、ビジネスバッグといったバッグにも使われています。
    吸湿性が低いので乾きが早く、伸びたり縮んだりすることがなく型崩れの心配もいらないので扱いがとても簡単です。虫や薬品、カビにも強いです。
  • アクリル
    合成繊維の中ではウールに一番近い風合いがあります。シワになりにくく型崩れすることもないので、扱いも難しくありません。カットソーやセーター、靴下や肌着、ジャージなどの衣類の他に、ぬいぐるみや毛布、カーペットなど幅広く使われています。
    吸水性や吸湿性が劣るので、天然繊維のウールと違って汗をかくとべたつく感じがあります。静電気も起きやすいため毛玉ができやすいです。

シルエットが美しいキュプラやレーヨンの特徴

キュプラはしなやかでドレープ性があり、光沢が美しい生地です。染色性にも優れていて、生地に高級感が感じられます。
スーツなどの裏地として使われていることが多く、レーヨンによく似た素材です。
吸湿性に優れていて静電気が起きにくいですが、摩擦に弱く毛羽立ちやすいという面もあります。家で水洗いをするのが難しいため、洗濯はクリーニングに出す場合が多くなります。

レーヨンは絹に似せて作られた化学繊維で、ドレープ性があり光沢も美しい生地です。染色性も優れているため、化学繊維の中でも高級感のある素材のひとつです。
絹のように水に弱い性質があるため、家での洗濯は難しくなります。水洗いできる場合でも、できるだけ水につけておく時間を短くなるように洗うことがポイントです。水に長くつけることで縮んでしまう可能性も高いです。
摩擦に弱くシワになりやすい面もあります。アイロンを使うことができますが、水に弱いためスチームは使うことができません。

洋服に使われている生地にはそれぞれ特徴があります。お出かけ用の洋服なら美しく見せることに重点をおいても良いですが、普段に着る洋服の場合は洗濯に強く扱いが簡単な丈夫な生地を選ぶこともポイントです。
洋服を選ぶときは生地の特徴もおさえておくと、買った後のお手入れや扱いをラクにしてすることができますよ。

この記事の編集者

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