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レジンアクセサリーの接着剤は粘度や強度によって使い分け

2018.2.18

ハンドメイドのアクセサリー作りに欠かせない接着剤ですが、いろいろな種類が販売されていて、どの接着剤を使えば良いのか悩むことはありませんか?
せっかく作ったハンドメイドのアクセサリーが接着剤の強度不足でパーツが外れてしまうのは悲しいですよね。

また、誰かにプレゼントしたり、フリマアプリで販売したいという時にも強度は重要です。

接着剤の種類やUVレジンを接着剤として使う際の注意点など、まとめてみました。

レジンアクセサリーに欠かせない接着剤の強度は?

接着剤はとても種類が多く、大まかに分けると有機系と無機系になります。日常生活で使用する接着剤のほとんどは、有機系接着剤となります。この中でもさらに、天然系と合成系に分類されるのですが、ハンドメイドのアクセサリーなどに使うのは合成系となります。

また、合成系接着剤もさらに3つに分類されますが、木工用ボンドやグルーガンなどは「熱可塑性樹脂系」のものとなります。熱可塑性樹脂系接着剤は、熱を加えることで柔らかくなり、短い繊維状の成分から構成されています。繊維状の成分なため、固まったときの強度や硬度が低くいです。

木工用ボンドなど接着剤は、酢酸ビニル樹脂系の接着剤に分類されます。成分の約半分が水分からできており、水に溶かして使用することもできます。乾いた時に接着剤が透明になるため、木工品や布製品、紙などの接着に適しています。水分が揮発することによって硬化するので、最低でも2~6時間ほどは置いておく必要があり、24時間で完全に接着されます。硬化後に接着面が水に濡れてしまうと接着剤が軟化してしまうため、注意が必要です。

ハンドメイドには、グルーガンなどの接着剤も必要となってくることもあります。グルーガンなどは、エチレン酢酸ビニル樹脂系の接着剤に分類されます。専用の器具でスティック状の合成樹脂を溶かして使用します。接着の強度はそれほど強くはないのですが、木材や布のほか、プラスチックや金属、ガラスなどにも使用することができます。溶かした接着剤は、約30秒ほどで硬化するため、仮止めなどにとても重宝されます。

UVレジンを始めたい!接着剤として使う強度は?

UVレジン液は接着剤としての強度が弱いと言えます。接着面がツルっとしたものに接着しても、剥がれやすいのです。収縮性もあるため、上手に密着させていないと土台から浮いてしまい、浮いてしまったところが白く変色します。その箇所を先の尖ったもので突くと、簡単に取れてしまうので注意が必要です。

どのメーカーのUVレジン液でも、値段や接着時のコツに関係なく剥がれてきてしまいます。その時はUVレジン液を接着剤変わりに使用することもありますが、作品によってはほかの接着剤を用いたほうがいいでしょう。UVレジン液は平面にしか塗ることができないため、レジンパーツの補修や接着には使用することができます。そのほかのピアスやアクセサリー部分には瞬間接着剤や木工用ボンドなどを使ってみるなど、素材や接着した部分の形状にあったものを選ぶことをおすすめします。

レジンアクセサリーの修理、接着剤の強度が必要な理由

レジンで作成した、しずくの形のアクセサリー。そのしずくの上にあるパーツの“丸カン”が取れてしまった場合の修理方法を例にしてご紹介いたします。

丸カンとしずくの形を「瞬間接着剤」を用いて修理をするとします。瞬間接着剤はすぐ乾くため、作業が簡単で早く修理が終わります。しかし、強度については少し弱いと言ってもいいでしょう。

それは、もともとはしずくの形と丸カンは金属同士を溶接(金属を溶かして接着させること)していたために強度があったのです。それが折れてしまったということは、丸カンでは支えきれないほどの重みや負荷がかかっていたということが考えられます。そのため、一時的に接着できても、すぐにまた取れてしまう可能性が高いのです。

レジンでかわいく仕上げたしずくの形の部分は、厚みが出ます。5mm程度の厚みであっても、思っているより重みが出てきます。厚みがほとんどないような軽いパーツならば、瞬間接着剤での修理方法でも可能でしょう。

接着剤の特徴によって適した素材が違う

接着剤は硬化前の液剤の状態によって、使用目的を考える必要があります。

硬化前の液剤が水っぽくさらさらしているものであると、布やフェルト生地などに浸透してしまいます。プラスチック材などの接着面がツルツルしており、なおかつ狭いものに薄く塗るには適しています。反対に、硬化前の液剤が粘り気があるものだと、液剤が垂れることがないので、接着面がデコボコしているものや浸透しやすい素材に適しているのです。

また、硬化後の状態も念頭に置くことも大切です。硬化後がゴムのような弾力があるものと、カチカチに固まってしまうのでは、衝撃による強度が違います。衝撃が加わるような物には、弾力性がある接着剤にすると強度が上がります。

硬化までにかかる時間や塗る道具も、使用目的に応じて考えてみるといいでしょう。固まるスピードが遅いものだと、広い面積に塗ったり、細かくてゆっくり慎重にしたい作業などに適しています。先端が細かいアクセサリーには、その素材に合ったヘラや筆などを選ぶのもきれいに接着させるコツとなります。

100円ショップのUVレジンは使いやすいの?

100円ショップにも、UVレジン液が販売されています。近所の100円ショップで手軽に購入できるのは魅力的ですよね。しかし、使い勝手はどうなのでしょうか?

粘度を使いたいのですが手芸用になるため、ひび割れの修理や隙間を埋める用途には向いていません。そのような時は、粘度の低い接着剤をホームセンターやホビーショップで探してみることをおすすめします。はがれやすくなっているパーツの保護や小さなドットを付けるときに使うのには、UVレジンは適しています。

小さなドットは、薄いプラスチック板を使って簡単に作ることができます。作り方は簡単で、プラスチック板に剥離剤になるものを塗り(リップクリームでも可)、UVレジン液を細かくたらして紫外線LEDライトを当てるだけです。こんもりした丸いパーツができますよ。もちろん、100円ショップで販売されているUVレジン液でもできます。

そのほかにも様々な用途があります。工具箱の中に一式入れておくと、いろいろと便利でしょう。

この記事の編集者

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