カナヘビを初めて飼育する人は、与えるエサについて理解しよう
2019.3.17
トカゲの仲間であるカナヘビ。小さくでおとなしいことからペットとして飼う人も多いと言われています。
しかし、飼育するとなるとどんなエサを与えればいいのか悩んでしまうのではないでしょうか。
今回はカナヘビを初めて飼おうとしている人のために、与えるエサの種類や回数、注意点について説明します。主に与えるものは「生きている虫」になります。また、虫の大きさにも注意が必要です。
さらに飼育環境を整えることで、なつかせることもできるというカナヘビ。ぜひ一緒に暮らしてみましょう。
この記事の目次
カナヘビを飼育する場合に与えるエサについて
小さい頃に外遊びをしている時などに見かけることもあったカナヘビですが、都会で生活しているとなかなか見かける機会もありませんよね。カナヘビは、ヘビという名前こそ付きますが、どちらかといえば見た目はトカゲに近く、良く見ると可愛らしい生き物です。
実際にこれから初めてカナヘビを飼育してみたいと考えている方に、まずは与えるエサについてご紹介していきます。
日本国内で見かけるカナヘビの多くは、正式には「ニホンカナヘビ」という名称です。野生のニホンカナヘビは、主に生きている小さな虫をエサとしています。自宅でカナヘビを飼育する際には、生きている虫をエサとして用意しなければならないと言うことです。
自分で虫を捕獲することに抵抗のない方であれば、生きている野生の虫を与えても構いませんが、一番手っ取り早いのは、ペットショップでエサ用として販売されているコオロギやミルワームを購入する方法です。
また、カナヘビの種類によっては虫以外にも、バナナや野菜なども食べる場合もありますが、それは主に海外に生息している大型のカナヘビです。ニホンカナヘビには、バナナや野菜を与えても食べませんのでご注意ください。
飼育する上で、カナヘビに毎日エサを与える必要はありません
ニホンカナヘビ自体は野菜などを食べませんが、ビタミンやミネラル分を与えるために、まずはエサとなるコオロギやミルワームに野菜を与えて食べさせてください。その際は、必ず無農薬の野菜を選んでください。
カナヘビが手間がかからなくて飼いやすいと言われている理由のひとつに、毎日エサを与えなくても良いという点が挙げられます。さすがにお腹が空きすぎると体調を崩してしまうので、様子をみながら3~4日に1回のペースでエサを与えてください。
そのかわり、カナヘビは水をよく飲みます。正確には水を飲むというよりも、舐めるといったほうが良いかもしれません。野生のカナヘビが朝露などを舐めて喉を潤しているのと同じように、新鮮な水を与えてあげる必要があります。
毎日、エサとなるコオロギなどが溺れない程度の小さめなサイズの水入れの水を入れ替えるか、飼育ケースに入れておいたお皿などに霧吹きで水を吹きかけて、カナヘビが野生に近い状態で新鮮な水分を摂取できるようにしてあげてください。
カナヘビにエサを与える時に注意することがあります
カナヘビにエサとしてミルワームを与える際には、注意が必要です。主に鳥用のエサとしてペットショップなどで販売されているミルワームですが、残念ながらカナヘビに主食として与えるには、栄養面からみて不十分だと言えます。コオロギやその他の生きた虫を主食のエサとしつつ、ミルワームはおやつ程度の感覚で与えると良いでしょう。
また、カナヘビは自分の顔よりも大きなサイズの虫を与えても、エサとして認識しないため、飼育するカナヘビの大きさに合わせて、エサの大きさを決めるようにしてください。サイズの大きい(長い)ミルワームも、やはりエサとして認識してくれませんので、適当なサイズに小さく切ってから与えるようにしましょう。
カナヘビには毎日新鮮な水を与えることが重要ですが、カナヘビは体が濡れるのを嫌うため、霧吹きを使う際にはなるべく水が体にかからないようにご注意ください。
カナヘビをなつかせるための飼育方法のコツ
もしも飼育しているカナヘビが、飼い主になついてくれたら嬉しいですよね。見た目にも可愛らしいカナヘビがなつくための飼育方法をご紹介しましょう。
カナヘビがなついてくれるようになるには、しっかりと快適な飼育環境を整えてあげる必要があります。カナヘビは冬眠をする生き物ですので、通常の飼育時はもちろん、冬眠前にしっかりと冬眠しやすい環境を作ってあげることで、体内サイクルが整ってより長生きできるようになるのです。
なつくといっても犬や猫のようにはいきませんが、慣れてくると自分から手のひらの上に乗ってきて甘えるほどなつくこともあります。
カナヘビがなつくまでは、想像以上に時間がかかると思っていて間違いはないでしょう。そのため、エサやりの際も最初から手であげるのではなくピンセットで与え、少しずつ慣れさせていきます。いきなり必要以上に体を触ったり、手のひらに乗せたりすると、カナヘビはストレスを感じてしまいますので、あくまでを段階を踏みながら、少しずつ距離を縮めていくように心がけましょう。
初心者がカナヘビを飼育する時の注意点
カナヘビを初めて飼育される場合には、以下の点も注意しましょう。
- 脱走防止用ゲージについて
カナヘビにとっては、飼育容器の外は危険がいっぱいです。飼育容器から脱走しないようにゲージを取り付ける際には、忘れずにフタもしてください。 - 日光浴のついて
野生のカナヘビを室内で飼育する際には、カルシウム不足を補うために適度に日光浴をさせてあげるのが理想的ですが、あまりに時間が長すぎると熱射病にかかる恐れがありますのでご注意ください。日光浴はだいたい30分をめどに、カナヘビ自身が日陰に移動したら終わらせるようにしましょう。
カナヘビがなるべく居心地よく生活できるように、快適な環境を作ってあげたいものですね。