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アカヒレの稚魚の育て方と注意点を理解して生存させましょう

2019.3.15

アカヒレの繁殖に成功したら次は稚魚を育てることになりますが、繁殖させることよりも稚魚の育て方の方が難しいと言われています。

そこで今回は、生まれたばかりのアカヒレの稚魚を残すための育て方と注意点について説明します。餌の与え方にも注意しましょう。

また、アカヒレを病気にさせないためには、水の管理が大切になります。そのコツについても説明しますので参考にして下さい。

温厚な性格のアカヒレは、他の魚と共生することもできます。ただし、金魚と同じ水槽には入れないようにしましょう。

アカヒレの稚魚を残すための育て方について説明します

アカヒレは美しく丈夫で飼育しやすい観賞魚です。
コップでも飼育出来るということで、コッピーと呼ばれることもありますね。
成長するにつれて、色彩に深みが増すのも魅力の一つでしょう。

アカヒレを育てている方なら、「繁殖させてみたい。」と一度は思うのではありませんか?
実はオスとメスを一緒に飼育していると、勝手に繁殖してしまうこともあるほど、思いのほか繁殖させやすい魚です。

アカヒレの繁殖で重要なのは、卵を産ませることよりも、稚魚の育て方です。
アカヒレの成魚は卵を餌と勘違いして食べてしまうからです。
そのため、親も含めた成魚に卵を食べられない工夫が必要になります。

可能であれば、繁殖期に入ったオスとメスだけを別水槽に移して、他の魚とは隔離した状態で産卵させましょう。
そして、産卵後には早めに元の水槽に戻してあげると良いですね。
そうすることで、稚魚だけを水槽で育てることが出来ます。

もう少し自然な方法が良いと考えるなら、水槽の底のサイズより少し多い目のネットを用意して、水槽に設置する方法もおすすめです。
園芸の鉢底ネットなどが手に入れやすくおすすめですよ。

産卵した卵が、ネットと水槽の底の僅かな隙間に落ちるようにしてあげるのです。
こうすることで食べられること無く、孵化させることが出来ますよ。

また、たくさんの水草も用意してあげましょう。
孵化したアカヒレはネットをくぐり抜けて水槽のガラス面や水草にくっつく習性があります。
稚魚のうちは食べられてしまう可能性がまだありますから、たくさんの水草は成魚から稚魚を隠してくれます。

アカヒレの稚魚の育て方のコツは「餌」

アカヒレの稚魚の育て方のコツは「餌」にもあります。

孵化したばかりの稚魚はとても小さいので、普通の小魚用の餌では大きすぎて食べることが出来ません。
そのため、餌を食べられるようになるまでの間は微生物が主な餌となるのです。

ウィローモスなどの水草は、バクテリアの繁殖を促すので餌の確保にも一役買ってくれます。

また、稚魚の餌が食べられるほどになったら与えたいのが、ブラインシュリンプです。
これは極小エビの幼生で、稚魚用の餌に比べてもとても栄養価が高いとされています。

このブラインシュリンプをしっかりと食べられる稚魚は、生き残る確率も高くなります。成魚になってからも丈夫で美しくなると言われます。

稚魚がブラインシュリンプを食べたかどうかは、お腹を見るとわかりますよ。ぽっこりとオレンジ色のお腹をしていれば、食べた証拠です。

ブラインシュリンプは自分で孵化させるタイプと、冷凍になったものがあります。
高価にはなりますが冷凍のものは付加させる手間なく与えることができ便利ですよ。

稚魚を元気に育てたいなら、ぜひ餌にもこだわってくださいね。

アカヒレの稚魚の育て方で注意すべきこと

アカヒレの稚魚の育て方では、注意すべきこともあります。

アカヒレの稚魚を育てる時の注意点

水流

小さな稚魚は、水流にも注意が必要です。
稚魚だけを水槽で飼育する場合には、吸い込んでしまう可能性があるため濾過器は使用できません。
稚魚ネットなどもありますが、すり抜けてしまうこともあるため、ある程度の大きさになるまでは使用しないほうが良いでしょう。

餌の回数

稚魚はたくさんの餌が必要になりますから、一日に数回餌を与えます。
最低でも一日2回は餌を与え、全ての稚魚に餌が行き渡るようにしましょう。
しかし、食べ残すと水質悪化に直結しますから、餌を与えるたびに、食べ残しやゴミをスポイトで吸い取りましょう。
その時に減った分の水を足していくと、自然と一日数回の水換えを行なうことになり、水質の悪化も防ぐことが出来るはずです。

成長した稚魚は移す

稚魚は同じタイミングで孵化するわけはありませんよね。
また、成長具合も個体によって違います。
身体のサイズが変わってきたら、大きな稚魚は移すようにしましょう。
2cm位になると成魚には食べられないと言われています。
小さな稚魚にも餌が行き渡らせるためと、食べられてしまわないようにするために、大きな稚魚と小さな稚魚は一緒に飼育しないようにします。

アカヒレが病気にならないように気をつけましょう

アカヒレは初心者でも育てやすい丈夫な魚だと言われています。
しかし、全く病気にならないわけではありません。

水質が悪いと、他の観賞魚同様に病気になるリスクが高まります。
水換えをあまり行わないと、濾過バクテリアの働きによって分解された硝酸塩が蓄積します。
毒性が弱いと言われる物質ですが、蓄積すればアカヒレの免疫力を低下させる原因となってしまいます。

免疫力が低下したアカヒレは細菌性皮膚炎である穴あき病や、赤斑病、松かさ病などにかかりやすくなります。

また、水温の急激な変化もアカヒレにとっては大きな負担となります。
特に、急激に水温が下がると白点病にかかりやすくなると言われるので、注意しましょう。
水温の急激な変化は、水槽の置き場所や水換えの時に起こることが多いので気をつけましょう。

アカヒレの稚魚の成長スピードと性格について

アカヒレの稚魚の育て方で気になるのは、成長スピードですよね。

アカヒレは約1ヶ月程度で1cmくらいまで成長するのが一般的です。
その後の成長は少し緩やかになって、3ヶ月後には2cmほどになります。
これくらいのサイズになると成魚に食べられないので、安心して一緒の水槽に入れることが出来ます。

アカヒレはとても食いしん坊で、同じアカヒレの卵や稚魚でも小さいと食べてしまいますから注意が必要ですね。
ですが、食いしん坊を発揮するのはそれだけではありません。
餌もあればあるだけ詰め込んでしまうので、餌の与えすぎには注意が必要です。

しかし、基本的な性格はとても温厚な魚です。
オス同士でも威嚇することは合っても、喧嘩することはほとんどありません。
そのため、他の観賞魚との混泳も可能です。

ただし、アカヒレは食いしん坊な上、素早く泳ぐことができますから、他の魚に餌が行き渡らない可能性が出てきます。
ですから、一緒の水槽で飼育するなら、同じくらい素早く泳げる魚の方が良いかもしれませんね。

この記事の編集者

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