内々定の取り消しをする方法!公務員でも内々定取り消しはある
2018.3.12
公務員の内々定の取り消しを行いたい場合や、内々定をもらったけど取り消しされることがあるの?とドキドキしている人もいるでしょう。
そこで、内定と内々定の違いや、公務員の内々定の取り消しにまつわるあれこれについて調べてみました。
取り消しされる場合はどんな時なのか、取り消しするのはどのようにしたらいいのか、公務員の内々定を辞退した人の体験談もご紹介します。
この記事の目次
公務員でも内々定が取り消しになることがある!?民間との違いは?
まず、公務員と民間企業では「内定」の定義が違いますので、その違いを理解しましょう。
民間企業で内定といえば採用の事を意味し、会社と学生の間で解約権留保付き労働契約という契約を結びます。これを結ぶと、大学を卒業出来ない、犯罪を犯したなどの理由がある場合は、会社が内定取り消しできるというものです。
逆を言えば、正当な理由がないのに会社は一方的に内定取り消しが出来ないので学生を守ることにもつながっています。
一方、公務員には解約権留保付き労働契約に当たるものがありません。公務員試験に合格して内定しても採用しなければならないとう法的義務がないのです。
公務員の内定について、「内定通知とは、採用発令手続きを支障なく行う準備としての単なる行為」との裁判の判例があるとおり。公務員の内定が出ても採用を約束されたわけではありません。
言い方は悪いですが、公務員の内定を出しても採用しなくていいし、学生が民間や他の公務員の職員を取っても良いということになります。公務員の内定が出ても採用になる保証はないので、その点の学生への救済措置はありません。
公務員が内定取り消しになるのは、予想以上に退職者が少なかった時に良く起こります。退職者数や辞退する人数を予想して採用枠より多めに内定を出すのですが、予想よりも少ないと採用枠より内定者が多く余ってしまうことになります。
実際、採用されなかった学生に大学を卒業出来ないなどの落ち度はなく、予想を見誤った結果です。
公務員の内々定の取り消しを願い出た時の体験談
私は、○○省2つと○○庁の3つから内々定をもらうことが出来ましたが、悩んだ末、○○庁を選びました。○○庁を選んだということは、他の省2つは自分から辞退しなければいけません。
その時の様子をご紹介します。
公務員の内々定の取り消しを願い出たA省の場合
電話をかけて担当者に辞退を申し出ました。すると、どこに決めたのか?どうしてそこにしたのか?などを聞かれましたが、最後は「○○庁でも頑張って」と応援の言葉を言っていただく事が出来ました。
公務員の内々定の取り消しを願い出たB省の場合
A省と同じく、電話をかけて担当者に辞退を申し出ました。「もう一度面談するので来てくれ」と言われて約束の時間にB省に行きました。
最初は若めの職員が前の面接のときに提出した面接シートを持ってきて、どこに決めたのか、どうしてそこにしたのか、○○庁でしたい事はB省でも出来るのではないか?A省も断ったのか?などを聞かれました。
その後、若めの職員が退出すると、今度は面接の時の面接官が来て、不機嫌な感じでもう一度若めの職員と同じことを聞いてきました。
最後は「B省に来てくれると思って採用したのに」と言われて終わりました。
B省は時間にしてトータル1時間くらいの面談でしたが、それぞれの対応は様々だなと思いました。いずれにしても内々定を辞退する時は、まずは電話で申し出ましょう。
物損事故を起こしてしまったら公務員の内々定は取り消しになる?
Q:公務員の内々定を貰っていますが、先日物損事故を起こしてしまいました。これで内々定が取り消しになるのではないかとドキドキしています。内容としては軽めの物損事故だと思うのですが、大丈夫でしょうか?
A1:人身事故ではなく物損事故なんですよね?悪質な行為でなければ、物損事故で公務員の懲戒対象となることはないでしょう。
人身事故の場合は可能性もありますが、軽めの物損事故なら問題ないと思います。
例えば、無免許、赤切符のスピード違反、飲酒運転の交通三悪は対象になると思いますので注意してください。
A2:どういう取り扱いになるかは自治体によるとは思いますが、通常免許証に傷付かない程度なら大丈夫だと思います。
物損事故を起こしても職場に連絡が行くことほぼないです。公安でなければ身辺調査も詳細にされることはないです。現職になってからも極端な事をしたり、A1のような交通三悪以外は大抵大丈夫です。
公務員の内定の取り消しはどの時点で行うべき?
内定が決まっても、そこが第一希望出ない場合は内定辞退をするのが一般的です。一般企業でも公務員でも同じ事です。公務員でも、内定を辞退してはいけないということはありません。
内定辞退をするのは出来れば避けて通りたい事なくらい断りにくい事ですが、避けては通れません。
内定を辞退する方法としては、電話でしている人が多いです。電話で内定辞退の意向を伝えると稀に直接話を聞きたいと言われて呼び出されることもあります。
本当に話を聞きたいと思って呼び出す場合と、説得しようと思って呼び出す場合があります。押しに弱かったり、断るのが苦手で説得されてしまうかもしれないと思ったら、出来るだけ電話で済ますようにしましょう。内定先に出向く必要はありません。
公務員も内定を辞退することは出来ます。しかし、公務員の場合は試験の合格発表後になります。合格者は採用候補名簿という名簿に名前が載り、その名簿の中から採用される人が決まります。
つまり、公務員の場合は試験に合格しても内定したことにはならないのです。この時点で他に決めている場合は、もう辞退を申し出ても良いですが、迷っているなら内定通知が来た後でも遅くありません。
内定と内々定の違いとは?
就職の内定とはどんな意味?
採用を約束するもので、4/1からうちの会社で働いてねという事です。内定は10/1に出すことが出来ます。そのため、多くの会社では10/1に内定式というものを行い、契約書を交わします。これで内定が成立するのです。
この内定式で交わされた契約書には法的拘束力があるので、10/1以降に学生が2つ以上の内定を持ったままいると違法になるので、注意してください。
必ず10/1までに1社に絞って、他にも内定をもらっている場合は辞退しましょう。
就職の内々定とはどんな意味?
内定は10/1にならなければ出せないので、10/1以前には「内定を出すからうちの会社に来てね」と約束する物です。
内定が4/1から働いてもらうことを約束するもので、内々定は10/1に内定を出す約束をする、つまり約束の約束です。
内定は契約書を交わすと法的拘束力がありますが、内々定には法的拘束力はありません。
内々定はいわば脱法的なものですが、経団連が認めているルールです。あくまでも経団連のルールとしては4/1以降に内々定を出しても良いことになっています。
内々定には法的根拠もないので、いつになってもいくつもっていても構いません。会社側として内定を取り消すのは難しいですが、内々定は簡単に取り消すことが出来ます。
内々定を全部取り消されたとして、訴えたとしても裁判にすらならない可能性が高いです。