特別支援学級担任の仕事とは?その仕事内容となるためには
2018.3.11
小学校には、普通学級での学びが困難な障害を持つ子供たちのための特別支援学級があります。
では、この特別支援学級の担任とはどのような仕事をするのでしょうか?
また、その特別支援学級の担任になるためには資格などが必要なのでしょうか?
そこで、気になる特別支援学級の担任の主な仕事内容やなるための方法、さらにステップアップした特別支援学校の教員についてもご紹介いたします。
この記事の目次
特別支援学級の担任の仕事とはどんなこと?
特別支援学級は、小学校の担任制度と同じように担任制となっています。
普通学級の場合はその学年ごとに学習指導要綱に沿った学習を行っていきますが、特別支援学級の場合はその子の障害に応じて個別に指導計画を立てるようになっています。
そして、その指導計画の実行を行うのが特別支援学級の先生になります。
また、個別指導計画と同時に個別の教育支援計画も考える必要があり、その計画を実行するのも特別支援学級の先生の仕事です。
この個別の教育支援計画は、学校生活だけではなく子供の生活全体に関する計画になり、医療機関や福祉施設と連携を取って親の意見も取り入れて作られるようになります。
普通学級の子供たちとの交流を持つために橋渡し役になるのも、特別支援学級の先生のお仕事です。
その子の障害の程度によっては、図工や体育などは一緒に参加することが出来る事もありますし、給食も一緒に食べることが出来る子もいます。
こういった子供たちを普通学級の子供と交流させる為に、担任の先生と連携を取っていくのも特別支援学級の先生の仕事です。
特別支援学級の担任たちはチームワークで仕事するべき
特別支援学級の先生たちが集まって話し合う研修会では、通常学級の先生の観点とは違った観点で子供が学校に関わっていけるように、先生たちが出来ることは何かを話し合うこともあります。
通常学級との連携について
- 通常学級のお友達の名前を覚えるように働きかける
- 休み時間などは外に出て積極的に遊ぶ
- 休み時間は通常学級の生徒とも一緒に遊ぶと良い
- 通常学級の生徒の宿泊研修などに参加して特別支援学級の子供たちの話をする
特別支援学級の子供たちと通常学級の子供たちの関りを考え、特別支援学級の先生たちは上記のように関わっていったら良いのではないかという意見が聞かれました。
一言で「連携」というのはとっても簡単なことです。
どうやって連携を良いものにするかが大切なことになります。
また、学校生活を送る上で、先生たちのチームワークも大切なことになります。
複数担任制の場合は、そのことを有効に活用して連携をして、先生同士のチームワークを良くすることも大切になります。
学校全体を見渡して、どうやったら学校を盛り上げていくことが出来るか、子供や親、学校のサポートについても話し合うことがあります。
仕事は大変!?特別支援学級の担任になるには免許がいる?
特別支援学級の先生の免許を取る場合、小学校、又は中学校の教員免許を取得する必要があります。
中学校の教員免許に関しては、教科別になるためにどの教科にするかを決める必要もあります。
特別支援学級の教員免許というものはないですが、似たようなもので「特別支援学校教諭免許状」というものがあります。これは特別支援学校で勤務する為に必要な免許になります。
この「特別支援学校教諭免許状」を取得するには、幼稚園、小学校、中学校、高校のいずれかの教員免許を持っている必要があります。
この免許状を持っていると、特別支援学級の担任の先生になれる可能性が高いです。
小中高の教員免許を取得する場合は、最短ですと2年程度、仕事をしながらの場合ですと3~5年かかります。
大学に通う時間がないという場合は、通信教育を利用しても取得することが出来ます。
さらにステップアップ!特別支援学校の先生になるには
特別支援学校の先生になりたいという場合は、幼稚園、小学校、中学校、高校のいずれかの教員免許が必要になります。
それに加えて、特別支援学校教諭の家庭がある大学で学び、特別支援学校教員免許を取っておくのが良いです。
その後に教員採用試験を受けて、特別支援学校教員の科目を受験して合格をする必要があります。
特別支援学校教員免許があることが原則ですが、この免許がなくても受験をすることが出来る自治体もあります。
自治体によっては、普通学校教員に合格した人の中から、特別支援への希望者を選定するところもありますので、それぞれの自治体で行われる試験内容をあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
特別支援学校教員の科目で受験する場合は、基本的には普通学校教員科目にプラスして特別支援学校の知識を問う試験があり、この両方に合格することが必要になります。
特別支援学校教諭のやりがいと魅力について
特別支援学級に通っている子供たちも、いずれは大きくなって社会人になります。
この時、障害があるからといって自立した生活をすることが出来ないということも、結婚をすることが出来ないということもありません。
立派な社会人としての生活を送ることだってできるのです。
特別支援学級の先生たちは、子供の持っている力や能力を引き出し、将来それを最大限に生かすことが出来るように手助けすることが大切な仕事になります。
そしてこのことが大きなやりがいになるのです。
普通学級では、30人~40人ほどの生徒を受け持って勉強を教えるようになります。
このため子供たちみんなに丁寧に教えることは難しいです。
ですが、特別支援学級の場合は子供と向き合いながら、しっかりとその子に合った指導をすることが出来るのです。
丁寧な指導を行えることも、魅力の一つと言えるのではないでしょうか。
特別支援学級は部活動があるところも少ないため、普通学級の先生に比べると休みも取りやすいですし、夏休みや冬休みなどの長期休暇も休みが取りやすいといえます。
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