意外と知らない!?みりんと砂糖の違いや使い分けについて
2018.2.15
みりんと砂糖ってどちらも甘みがある調味料ですが、ちゃんと使い分けしていますか?
意外と料理をする時に、どちらも一緒にお鍋に投入しちゃう方もいるのではないでしょうか。
料理や素材によって砂糖とみりんを使い分ける事によって、さらに美味しい料理を作る事ができますよ。
また砂糖やみりんの種類についてもご紹介いたします。
この記事の目次
みりんと砂糖はこう使い分けよう
煮崩れさせたくない料理には、砂糖よりもみりんで甘味をつけるのがおススメ。
みりんには次のような役割があります。
- 料理に甘味とコクを出す
- テリのある美味しそうな見た目を演出
- 煮崩れの防止
砂糖は、純粋に甘味がありますが、みりんの甘味にはブドウ糖やオリゴ糖など数種類の糖が含まれるので、甘味に奥行があります。
みりんは発酵食品。発酵は、風味やうま味を生み出します。
砂糖は先に入れないと味が染みづらく、素材が柔らかくなりません。
一方、みりんには素材を引き締める効果があります。
つまり、みりんは料理の工程のうち、早い段階で入れてしまうと素材を固くして味を染み込みにくくしてしまうのです。
みりんを入れるときは、料理の後半に入れてコクや甘味をプラスし、つやのある見た目に仕上げます。
みりんと砂糖の使い分け!砂糖はみりんの倍の甘さ
料理に甘味をつける調味料といえば、砂糖とみりん。
しかし、この両者の甘さは全く別物です。
みりんには甘さだけでなく、独特の旨味成分と香りがあり、料理に風味をプラスします。
みりんは「甘味をつける」というよりも、料理全体を「まろやか」に仕上げる隠し味としての役割や、艶やかなテリをつけるために使います。
使い過ぎると素材の繊維が引き締まって固くなってしまいます。
また、アルコールが使われているので用途によっては注意が必要なこともあります。
野菜の煮物では砂糖はあまり使いませんが、イモやカボチャなどを煮るには、みりんの甘味だけでは少し物足りなく感じることが多いと思います。
適度に砂糖を使うと味が引き立ちます。
使い過ぎると素材の味や風味をころしてしまうので要注意。
砂糖にも中双糖、三温糖など種類がありますが、クセのない上白糖が良いでしょう。
みりんと砂糖の使い分けは素材で分ける事もあります
和食を作るときのみりんと砂糖の使い分けは、大きく分けると「みりんは魚料理」、「砂糖は肉料理」という考え方があるそうです。
煮崩れしやすい煮魚は、みりんが持つ素材を引き締める効果で魚の身を絞めて、調理中に身が煮崩れてしまうのを防ぐ効果があります。
角煮のような肉を柔らかく煮込む料理では、砂糖を使うことで柔らかく仕上げることができるのだとか。
なんとなく使っていた方は、ちょっと意識して使ってみると違いを実感できるかもしれませんね。
和食は本当にちょっとした気遣いに溢れた料理です。
照りをつけて艶やかに仕上げた料理は美しく、食欲をそそります。
とろみのある料理は、煮込む時間が短くてもしっかり味が絡んでくれるし、寒い季節には料理を冷めにくくする効果もあります。
少し手間がかかることを敬遠する人も多い和食ですが、たくさんの先人の知恵が込められた素敵な料理ですよね。
砂糖だけでもこんなに種類が!用途に合わせて使い分けしましょう
- 白ザラ
上品でクセのない甘さは素材の味と色をそのまま活かした料理に仕上げます。コーヒーや紅茶など素材を味わうときに適しています。
綿菓子に使われる砂糖も、この白ザラです。
- 上白糖
転化糖シロップ(ビスコ)の添加により、水分を含んだしっとりとした砂糖で、料理から菓子類まで多くの用途がある万能な砂糖と言えます。
- 三温糖
独特の風味とコクで、つくだ煮や煮物などに使うと深みのある味に仕上がります。味噌ともよく合います。
- 氷砂糖
果実酒を作るときに使われる砂糖で、煮詰めることでツヤが生まれます。大学イモなどで使われたり、キャンディとして非常食にもなります。
糖蜜、ショ糖、転化糖と不純物が残っていることで独特の香りを持った甘さがあります。料理の隠し味として使われたり、コクを出したい煮物にも使います。
パンや菓子にもよく使われています。
- 和三盆
独特の風味があり、素早く舌の上で溶けてやさしい甘みを感じます。和菓子の材料などに使われます。
みりんにも種類があります!違いと特徴について
みりんを買おうとして「本みりん」や「みりん調味料」という表示に悩んだことはありませんか?
この二つはどんな違いがあるかご説明しましょう。
「本みりん」とは、もち米・米麹・アルコールをじっくりと熟成して作られますが、「みりん風調味料」はブドウ糖や水あめなどを人工的に調合して作られています。
また、本みりんは14%ほどのアルコールが含まれていますので、酒税がかかり酒類販売免許がある店でしか購入でず、みりん風調味料よりも価格は高くなります。
みりん風調味料にはアルコールは1%未満しか含まれていないので、一般的な小売店で販売されています。
このように本みりんにはアルコールが含まれていることから、アルコールが持つ味の浸透力や素材の臭みやにおいを消す効果があり、素材を引き締めることから煮崩れしやすい料理に適しています。
加熱しない料理に使用するときは、一度煮切ってアルコールを飛ばします。
ドレッシングや和え物などの場合は、煮切らなくてもよいみりん風調味料を使うと良いでしょう。